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【どうする家康】登場忍者一覧【人物・忍術解説】

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2023年1月8日、ついにテレビ放映が開始された大河ドラマどうする家康。ドラマ独自の人物も多く、ある意味特殊な立ち位置である『忍者』が気になるという方も多いのではないでしょうか。

この記事では大河ドラマどうする家康に登場する忍者たちについて解説、考察しています。また関連する忍術等についての説明等も加えています。

(※忍者研究・忍術書の解釈などは諸説あります)

  1. どうする家康における忍者について
  2. 大鼠(演:千葉哲也)【人物・忍術解説】
    1. 大鼠が半蔵との逃走中に使った隠形術“鶉隠れ(うずらがくれ)”
    2. 大鼠が使った忍者の変装術“七方出”
    3. 大鼠の名前の由来である『這いつくばって素早く動ける』事の利点
  3. 女大鼠(演:松本まりか)【人物・忍術解説】
    1. 女大鼠が本證寺での任務に使った“五情五欲の理”「哀」
  4. 穴熊(演:川畑和雄)【人物・忍術解説】
    1. 【どうする家康の穴熊役は誰?】
    2. 忍者は動物の鳴きまねを合図以外にどう使った?
  5. 伴与七郎(演:新田健太)【人物解説】
    1. 【どうする家康の甲賀忍者伴与七郎役は誰?】
    2. 甲賀忍者の特徴は?
  6. ましら(演:小野瀬悠太)【人物解説・忍術解説】
    1. 【どうする家康の伊賀忍者ましら役は誰?】
    2. 【ましら使用】忍者が手裏剣以上に使ったとされる“コスパ最強武器”とは?
  7. 大山犬(演:キャッチャー中澤)【人物解説】
    1. 【どうする家康の伊賀忍者大山犬役は誰?】
  8. 猪之介(演:小田伸泰)【人物解説】
    1. 【どうする家康の伊賀忍者猪助役は誰?】
  9. 多羅尾光俊(演:きたろう)【人物解説】
    1. 【どうする家康の甲賀忍者多羅尾光俊役は誰?】
  10. 百地丹波(演:嶋田久作)【人物解説】
    1. 【どうする家康の伊賀忍者百地丹波役は誰?】
    2. 伊賀忍者の特徴は?

どうする家康における忍者について

『どうする家康』の舞台となる戦国時代は忍者が最も活躍した時期でした。敵の情勢や戦力などの情報収集や、各種の謀略にそれらの専門職である忍者は欠かせないため、各戦国大名はこぞって忍者を雇い入れたのです。

服部半蔵率いる服部党の伊賀、伴与七郎が属する甲賀以外にも、武田の透波、上杉の軒猿、毛利の世鬼一族など、日本各地で様々な忍者と忍びの流派が存在していました。

音も無く、名も無く目的を遂行し『その名と技を深く秘すべし※』とされていた忍者ですが、様々な理由から表舞台に出ざるをえない時がありました。そしてそれは、しばしば大きな歴史の転換点となっていくのですが…

※忍術書「万川集海」から意訳

大鼠(演:千葉哲也)【人物・忍術解説】

服部党の伊賀忍者。大鼠はどうする家康オリジナルの人物で、2023年2月5日放送の第5話「瀬名奪還作戦」に登場した忍び一筋の老練な忍者。駿河にて家康の妻子救出任務に参加。その武芸以外に変装する職業における演技力なども見所。

大鼠役は千葉哲也さん。殺陣に定評があり、老練な忍者としてのふるまいや、どんな動きを見せてくれるのかなど期待が高まります。

七方出(商人)をさりげなく使った連絡や、忍び六具(忍者の必携品とされる六つの道具)の編み笠に仕込んだ手裏剣の使い方などが印象的。

大鼠が半蔵との逃走中に使った隠形術“鶉隠れ(うずらがくれ)”

忍術(隠形術)鶉隠れの画像
Via:http://www.kurondo.sakura.ne.jp/custom10.html

2023年2月5日に放送された第5話「瀬名奪還作戦」で、大鼠が半蔵と共に逃走中、追手を一旦かわすために使った隠形(おんぎょう)術(※)の一つ“鶉隠れ(うずらがくれ)”

鶉隠れとは、うずらの様にまるまって体を隠す術。また相手を見ない事で恐怖心を克服する、なども鶉隠れの特徴です。

※隠形術・・・隠れ方に関する忍術

大鼠が使った忍者の変装術“七方出”

2023年2月5日に放送された5話「瀬名奪還作戦」で、大鼠が商人に化けていましたが、これは忍術の“七方出”といって、忍者の代表的な七つの変装姿の一つ

商人の姿”は“人を能く近付けるもの”として、人に近付いても怪しまれにくく、また人が近付いていても怪しまれにくいという利点があり、今回の任務にはうってつけな変装でした。

“商人”以外では“方下師(旅芸人・大道旅芸人)” “僧侶” “虚無僧” “山伏” “猿楽師” “常の形(町民など普通の姿)”があり、成り切るには経文や大道芸など、それぞれの姿に合った技芸を習得する必要がありました(※)

※常の形なら、特に何か習得する必要もなさそうに思えますが、任務先の方言のイントネーションなどを間違っただけでも途端に怪しまれる可能性があるため、ある意味もっとも難しい変装だと思われます。

大鼠の名前の由来である『這いつくばって素早く動ける』事の利点

特に床下での移動の要の技能で、敵方の会議や密談の時、床下の室内の声が聴き取りやすい場所に素早く移動し、音を立てず潜む事ができれば重要情報を得ることも可能でした。

また敵に床下から刀で…という時も成功するにせよ失敗するにせよ即離脱する必要があるため、一見地味な「這いつくばって素早く動けるスキル」は持っている忍術を活かす上でも、また生き残りにも大きく関わる能力だったと思われます。

女大鼠(演:松本まりか)【人物・忍術解説】

服部党の伊賀忍者。女大鼠はどうする家康オリジナルの人物で、2023年2月12日放送の第6話「続・瀬名奪還作戦」で登場。以後登場回多数。手裏剣の達人で、父である大鼠の後を継ぎ伊賀者のリーダーとなった忍者。

忍者は体の間接を外して狭い所を通る、というのは有名ですが女大鼠も体の柔らかさを活かした家忍(※)が得意なようです。

※家忍・・・家の中への侵入方法や屋内での戦い方など、家屋に関わる忍術のこと

女大鼠役は松本まりかさん。怪演女優としても高い評価をうけている松本まりかさん演じる女大鼠のキャラクターと上ノ郷城での活躍は、一躍世間のトレンドになりました。

女大鼠が本證寺での任務に使った“五情五欲の理”「哀」

2023年2月26日放送の第8話「三河一揆でどうする!」にて半弓(※)で空誓上人を狙いましたが、この任務で使ったのが“五情五欲の理”というもので、この人間に元々ある感情や欲を忍者は利用しました

五情は「喜」「怒」「哀」「楽」「恐」 五欲は「食」「色」「金銭」「地位」「風流(趣味)」で、今回の場合は哀(泣き悲しむなどして同情心を起こさせる)を利用したと思われます。結果、門徒達の半蔵への詮索もなく、遺体安置場に居てもあやしまれず、武器と狙いやすい位置を確保できました。

※半弓(短弓)・・・小型の弓。矢じりには毒矢を使用する事も。司馬遼太郎『梟の城』に登場する伊賀忍者、黒阿弥の使用武器としても有名。

梟の城 (新潮文庫 しー9-1 新潮文庫) [ 司馬 遼太郎 ]


感想(14件)

穴熊(演:川畑和雄)【人物・忍術解説】

服部党の伊賀忍者。穴熊はどうする家康オリジナルの人物で、2023年2月5日放送の第5話「瀬名奪還作戦」に登場し、大鼠と同じく駿河にて家康の妻子救出任務に参加。。服部党招集シーンでは遠吠えを使い伊賀者たちを集めた。

【どうする家康の穴熊役は誰?】

穴熊役は川畑和雄さん。鹿児島県出身で出演作は「テルマエ・ロマエ」「ヤウンペ!を探せ!」など。

印象的な服部党の招集過程は、忍者が動物の鳴きまね(遠吠え)を忍術として活用していた事も取り入れた、どうする家康の名シーンの一つでしょう。

忍者は動物の鳴きまねを合図以外にどう使った?

忍者は離れた仲間に音で合図をする時は“世間によくある音”を使いました。第5話「瀬名奪還作戦」では穴熊が動物の鳴きまね(遠吠え)を使っていましたが、状況により虫の鳴きまねや風鈴なども使用していたようです。

合図以外の動物の鳴きまねの使い方としては、侵入先で物音を立ててしまった時など、猫の鳴きまねでやりすごす。といったケースや、上月佐助(※)という忍者が侵入先で夜、うるさい犬の鳴きまねを使う事で敵屋敷の主人に怒鳴り声を出させて寝所を把握して討ち取った。といった例が伝えられています。

※上月佐助・・・通称、下柘植ノ木猿。忍術書で挙げられている伊賀忍びの達人十一人の内の一人で、歩法の秘伝「浮足」の使い手。大和国十市城襲撃などでも有名。

伴与七郎(演:新田健太)【人物解説】

甲賀忍者。2023年2月12日放送の第6話「続・瀬名奪還作戦」に登場。

伴一族は、かつて二万を超える足利将軍勢の本陣を夜襲した、忍びの名門『甲賀二十一家』の一つ。眼帯が印象的で、本多正信の依頼に応じ甲賀衆を率いて上ノ郷城攻めに参加。忍者らしい驚きの技を見せる。

歴史上では鵜殿長照を討ち、家康より感状を受けた伴与七郎ですが、上ノ郷城での活躍以外は未だ不明な状態です。武士とっては末代まで語り継がれる誉れであっても、伴与七郎には『名と技を世に知られた不覚』だったのかもしれません。

続いて2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に再登場。小川城にて多羅尾光俊とともに家康一行を出迎えました。

【どうする家康の甲賀忍者伴与七郎役は誰?】

伴与七郎役は新田健太さん。大阪府出身で出演作は「龍馬伝」「麒麟がくる」など。

特技は剣道。数々の大会で優秀な成績を収めてきた剣の達人が演じる手練れの甲賀忍者に注目したいですね。

甲賀忍者の特徴は?

  • 甲賀忍者の実力が知られるようになったのは、幕府の討伐を受ける事態となった近江国六角氏に味方し、足利将軍が率いた幕府軍を相手に戦い撃退した事から。“六角氏は甲賀の自治を認めるかわりに、六角氏が危機の時は甲賀が助ける”という盟約がありました。
  • この盟約を守って六角氏に味方した家々は甲賀五十三家、中でも幕府軍本陣『鈎(まがり)の陣』の夜襲での勝利など、特に功績のあった家々は甲賀二十一家と呼ばれるように。
  • 甲賀の里自体は、一つの勢力、主君に抵抗なく属するのが特徴で、この点伊賀との違いが見られます。
  • 薬学に通じているとされ、今でも甲賀は薬品関係の会社多い地域となっています。

ましら(演:小野瀬悠太)【人物解説・忍術解説】

服部党の伊賀忍者。ましらはどうする家康オリジナルの人物で、2023年2月12日放送の第6話「続・瀬名奪還作戦」に登場。上ノ郷城に先行して忍び込んだ忍者の中の一人。

続いて2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に再登場。家康の伊賀越えに加わりました。

【どうする家康の伊賀忍者ましら役は誰?】

ましら役は小野瀬悠太さん。東京都出身で出演作は「千夜、一夜」「こどもしょくどう」など。

『ましら』は猿の古い呼び名です。どうする家康に登場する忍者は通称が動物名の場合が多そうですね。『ましら』の名にふさわしい活躍が印象に残った方も多いのではないでしょうか。

【ましら使用】忍者が手裏剣以上に使ったとされる“コスパ最強武器”とは?

第6話「続・瀬名奪還作戦」で、ましらが使用した武器は『』です。一瞬???となるかもしれませんが数々の利点があり、実際の忍者は石を手裏剣以上に使ったとされています。

その利点をいくつか説明すると、まず石は入手が極めて容易なこと。逃走中に拾う事も出来ますし、任務先で調達すれば移動の荷物にもなりません。

そして武器としては「三尺手ぬぐい(※)」などで包んで打撃武器として使用。ましらも上ノ郷城で使用していました。そしてその三尺手ぬぐいなどを振り回し、投石器の代用とすれば遠心力で石を撃つ飛び道具にもなりました(ましらは鵜殿兄弟の足止めに使用)また打撃武器から飛び道具への切り替えがすぐできるというのも大きい利点と思われます。

※三尺手ぬぐい・・・忍び六具の一つ。今回の用途以外にも、覆面や包帯の代わりなど様々な使い道がある。

大山犬(演:キャッチャー中澤)【人物解説】

服部党の伊賀忍者。大山犬はどうする家康オリジナルの人物で、2023年2月12日放送の第6話「続・瀬名奪還作戦」に登場。上ノ郷城に先行して忍び込んだ忍者の中の一人で、その技と怪力で任務に大きく貢献した。

続いて2023年7月23日放送の第28話「本能寺の変」に再登場し、服部党の京都潜入に参加。
さらに2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に再登場。家康の伊賀越えに加わりました。

【どうする家康の伊賀忍者大山犬役は誰?】

大山犬役はキャッチャー中澤さん。茨城県出身で出演作は「ウルトラマンジード」「仮面ライダージオウ」など。

ある重要場面での鎖(おそらく鎖分銅)の技と怪力が印象的。
大河ドラマにインパクトを与えた『服部4』の一人という事で、これからの活躍も楽しみですね。

【補足】
2023年2月19日に公開されたメイキング動画『松本まりか 忍びへの道』内にて、鎌手裏剣(※)の練習中と思われる場面が確認できます。

※鎌手裏剣・・・鎌を飛び道具として、目標物に刺さるように回転を合わせて打つ。

猪之介(演:小田伸泰)【人物解説】

服部党の伊賀忍者。猪之介はどうする家康オリジナルの人物で、2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に登場。伊賀越えに参加。

【どうする家康の伊賀忍者猪助役は誰?】

猪之介役は小田伸泰さん。富山県出身で出演作は「クライマーズ・ハイ」など。

初登場にして、家康の三大危機の一つである伊賀越えに加わりました。

多羅尾光俊(演:きたろう)【人物解説】

2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に登場。

甲賀忍者。多羅尾一族は忍びの名門『甲賀五十三家』の一つで、多羅尾光俊は甲賀の国人小領主。
小川城にて家康一行を迎え入れる。

【どうする家康の甲賀忍者多羅尾光俊役は誰?】

多羅尾光俊役はきたろうさん。千葉県出身で出演作は「風林火山」など。

親切さもありながら、忍者らしい現実的な考えが出来る甲賀の国人を好演されました。

百地丹波(演:嶋田久作)【人物解説】

伊賀忍者。2023年7月30日放送の第29回「伊賀を越えろ!」に登場。

百地丹波は伊賀忍者の中でも上忍(ここでは忍者の頭領や元締めの意)として知られている人物で、南伊賀に勢力を持ち、天正伊賀の乱では指導者的立場で織田軍と戦った。

【どうする家康の伊賀忍者百地丹波役は誰?】

百地丹波役は嶋田久作さん。神奈川県出身で出演作は「帝都物語」など。

多くの人がイメージする“百地丹波”そのままのビジュアルで、伊賀越えのキーパーソンにもなっています。

NHK大河ドラマ『どうする家康』の
第29回「伊賀を越えろ!」(7月30日放送予定)に、
一話だけの登場ですが出演します。

伊賀の頭領、百地丹波です。
ご覧頂ければ幸いです。

出典:http://9saku.blog102.fc2.com/ 猫可愛がり。だからダメなんだ~嶋田久作blog~

伊賀忍者の特徴は?

  • 伊賀忍者の始まりは、時の権力に反抗した悪党(黒田の悪党が有名)の存在や、伊賀守護の支配が及ばなかったゆえの土豪と呼ばれる小領主同士の抗争など、様々な要因が考えられています。
  • 伊賀の里自体は戦国期、他勢力の支配を拒絶する姿勢を見せており、この点甲賀との違いが見られます。
  • 火術に通じているとされ、どうする家康で服部半蔵率いる服部党が参加した上ノ郷城攻めにおいても、爆発し煙と大きな音を出す『鳥の子』や城外の味方に突入のタイミング知らせるために城上空に放たれた『大国火矢』などが登場します。


【これからも随時、どうする家康に登場する忍者の人物・忍術解説を追記させて頂く予定です】

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