名作短編ゲーム『8番出口』について語られる時、その世界観の元ネタとして最も多く挙げられている『バックルーム』とはなんなのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、『バックルーム』やその背景となる『リミナルスペース』についての簡単な解説をしつつ、共通点や相違点も検証。『8番出口』との関係を考察していきます。
- 『8番出口』とはどんなゲームなのか簡単に解説
- 『バックルーム』とはどんな都市伝説なのか
- インターネットミーム『リミナルスペース』について
- 『8番出口』が『バックルーム』からどのように影響を受けているのか
- 『8番出口』と『バックルーム』との関係について:結論・総括
『8番出口』とはどんなゲームなのか簡単に解説
『8番出口』は、バックルーム、リミナルスペース、などにインスパイアされたと思われる、日本の地下通路をモチーフとした短編脱出ゲームです。
インディーゲーム開発者のコタケノトケケ氏(KOTAKE CREATE)がリリース。大ヒットし、コミックマーケットで8番出口関連のコスプレをする方や、このゲームにインスパイアされたと思われる、いわゆる”8番出口系”と呼ばれるゲームも多く発売される状況に。
また、実在のモデルと思われる場所を訪れる「聖地巡礼」する方も急増など、社会現象にもなっています。
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『バックルーム』とはどんな都市伝説なのか
『バックルーム』(The BackRooms)とは、無限に広がる無機質な空間に迷い込んでしまうという都市伝説です。上記の画像「LEVEL_0」とその世界観が、インターネット上で話題になり、関連する多くの画像や動画が有志により作成され、今ではリミナルスペース(後述)の最も有名な例となっています。
『バックルーム』(The BackRooms)について、さらに詳しく知りたい方は次の動画もご参照ください。
インターネットミーム『リミナルスペース』について
リミナルスペースは、インターネット上で広まった、超現実的な空間を指すインターネットミームです。元々曖昧な概念ではありますが、あえて例を出すとすれば「普段見慣れている地下通路の光景なのに、人がいない事などで何か違和感や不安を感じる」等が挙げられます。
リミナルスペースについては、文章よりイメージ画像を見た方がわかりやすいかと思いますので、一例として下記のTwitter(X)をご覧ください。
こうして見ると、リミナルスペースは単純な「怖さ」「不気味さ」だけではない、『8番出口』でもあった「何か」があると感じていただけると思います。
『8番出口』が『バックルーム』からどのように影響を受けているのか
『8番出口』と元ネタとして挙げられる『バックルーム』の関係は、明確には語られていませんが、いくつかの共通点や相違点が見られます。以下一例として順番に解説していきます。
- 共通点【空間デザイン】
- 相違点【日本の地下通路という日本ナイズされた世界観】
共通点
【空間デザイン】
8番出口とバックルームの関係について考えるとき、まず目につくのは空間のデザインです。
8番出口の地下通路は、バックルームの「レベル0」に似ています。黄色の案内板も「レベル0」の黄色がかった部屋を連想させます。
両者とも同じような景色が繰り返され、出口が見つからないという共通点があります。これらの共通点は、プレイヤーに不安や孤独感を与えます。
また『バックルーム』では、日常的な場所が異次元の空間に変わり、プレイヤーは不気味な体験をします。同様に、『8番出口』でも閉鎖された場所を探索し、それに加えて謎を解くことが求められます。
相違点
【日本の地下通路という日本ナイズされた世界観】
日本の地下通路は日本に住んでいるなら、その人なりの地下通路の感覚があるのではないでしょうか。これにより『8番出口』のプレイヤーは実際に自分が通ってきた地下通路の感覚がオーバーラップし、その結果ゲーム内の臨場感を高めていると考えられます。
『8番出口』と『バックルーム』との関係について:結論・総括
今回は、ゲーム『8番出口』と、その元ネタとして最も多く挙げられている、都市伝説『バックルーム』との関係について考察してみました。
両者の共通点や相違点を見てみると共通して恐怖や不安を感じさせる要素がありますが、完全に同じものではないということがわかりました。
『8番出口』は、日本の地下通路という独自の舞台や、異変というギミックを用いてオリジナリティを発揮しています。
早くも追加コンテンツ(DLC)や続編も待望されている名作ゲーム『8番出口』、是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
【これからも随時、ゲーム『8番出口』の元ネタや考察などを追記させて頂きたいと思います】